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阿部 哲男*; 大西 一功*; 高橋 芳浩*; 平尾 敏雄
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.157 - 160, 2004/10
シングルイベントアップセット(SEU)耐性をレーザ試験により簡便に評価することは、進展が早く多種である民生デバイスの耐性評価にとって有用である。本報告では、メモリ素子であるSRAMに対する重イオン照射試験を実施し、照射粒子数が比較的少ない条件でSEU反転断面積を求める方法を検討するとともに、その試験結果とレーザ試験との相関を得た。
伊藤 文雄*
JNC TJ6420 2000-002, 59 Pages, 2000/03
本研究は、レーザー照射による岩盤掘削技術の開発を目的としている。このレーザー岩盤掘削技術は、対象岩盤の地質、賦質に囚われることなく、掘削周辺の環境に極めて与える影響が少ないという特徴がある。そして、堀削地の後、埋め戻す必要のある廃棄物処理場の堀作、様々な地層を掘り抜くロングスパンの立坑やトンネルの堀作及び岩盤・地盤の改良に期待される。レーザーは、エネルギーを局所に集中される特徴があり、鋭い鋏のように小さな力で大きな領域を不連続化、あるいは切断していくことができるとともに表面から深くにある部分の溶融ガラス化によって亀裂等を寒ぐといった改良が可能とされる。このことは、エネルギーの有効利用、自然環境保全、作業環境の改善にも結びついていく。処分坑の堀削、炉解体、鉱山跡措置等、核燃料サイクルの分野では、岩盤やコンクリートなどを限られたスペースを利用して堀作、切断溶融する必要が生ずる。これまでは、主として大型の機械により行われてきているが、これらの機械は、設備の巨大化や重量の大きさ、無人化の難しさ、限定された切断形状、廃棄物の安定化など、改善が求められていても、発展性が非常に乏しい。本研究では、これまで、レーザー岩盤堀削に係る実現へのブレークスルーを見出すべく、レーザーの高出力化、小型化、ファイバーによる伝送などの動向を調査、基礎的な研究を行うとともに、レーザー堀作の具体的なシステムイメージを検討してきた。本年度はレーザ堀削技術技術研究のまとねとして、高出力レーザーにより不連続化した岩体への削除への応用や流下体(溶融ドロス)の除去方法の改善等を意識し、岩盤改良にも効果が高いと考えられる低出力レーザーの利用について検討を行う。
岸 輝雄*; 榎 学*
PNC TJ9602 97-001, 19 Pages, 1997/03
ナトリウム漏えいを未然に防止するためには、機器・構造物の破損を防ぐことが必要である。したがってそのためには破損に至るまでの前駆現象を検出する技術が重要となってくる。そこで本調査研究においては、そのための先端的なセンサーの一つであると考えられるレーザー超音波センサーについて、その原理および現状についてまとめ、その適用範囲を明らかにすることを試みた。まず、このような非破壊評価手法の重要性およびレーザーを用いた非破壊評価手法の歴史について調べた。さらに、パルスレーザー照射による非接触弾性波発生と、レーザー干渉法による非接触超音波検出について、その技術的な基礎について調査した。パルスレーザー照射による弾性波発生では、熱応力モードとアブレーションモードの2種類があり、その特性の違いについてまとめた。また、レーザー干渉による超音波受信においては、ホモダイン干渉法、時間差干渉法、共焦点ファブリペロー干渉法の各手法の原理と特徴についてまとめた。さらに、この手法の粗面試料への適用例および高温中の材料への適用を考察することにより、これらの条件においてもこの手法が実用化される可能性が示唆された。
福井 康太; 根本 正信; 谷本 健一; 照沼 誠一
PNC TN9410 95-041, 171 Pages, 1994/12
物質表面にレーザー光線を照射すると、表面物質を急速加熱し蒸散させることができる。この現象を用いると、放射性廃棄物の表面汚染層の除去、つまり除染技術への適用が可能である。従って、レーザー光による除染技術の開発を目的に、レーザー除染法に関する調査と、レーザーによる金属表面の除去試験を行い、デコミッショニングへの適用性を検討した。調査及び基礎試験の結果、次の結論を得た。(1)レーザー除染法に関する調査YAGレーザーやエキシマレーザーによる金属、コンクリート等の表面層除去に関する研究例がある。レーザー除染の対象物としては、炉内構造物、生体遮蔽壁、廃棄物貯蔵容器等が考えられる。(2)レーザーによる金属表面の除去試験ステンレス鋼試験片にパルスYAGレーザービームを線状集光し照射試験を行った。これによりHe雰囲気条件において、平均除去深さは照射レーザーエネルギー密度と照射パルス数の積に対しほぼ線型に増大することが明らかになった。レーザーエネルギー400mJ、試験片送り速度0.25mm/sの条件で、1m以上の除去深さが得られた。生成物の回収に関しては、開放型の極く簡便な吸引装置を用いても65%程度の捕集率が得られた。(3)今後の課題模擬試験片による表面除去特性評価、除去表面の健全性評価、大面積処理技術や生成物回収技術等に関する検討等を行い、除染技術への適用性について評価する必要がある。
長谷 文昌; 石井 清登; 青瀬 晋一; 菅沼 隆; 岡本 文敏; 富樫 昭夫
PNC TN8410 93-165, 98 Pages, 1993/07
ガラス固化体、不溶解残渣及びハル付着物等の固体試料を溶解等の前処理操作を行わずに、直接分析する技術として、レ-ザアブレ-ション法を試料導入系を用いたICP発光分光分析装置の開発の着手した。本分析法は、固体試料表面にレ-ザ光を照射して、試料をエアロゾルとして固体から脱離放出させ、これをICPプラズマ中に導入し、目的元素の発光強度を測定する分析法である。今回、ホットセル内での分析に適用できるレ-ザアブレ-ション-ICP発光分光分析装置を試作し、この分析法の測定条件(レ-ザ出力、キャリアガス流量等)を把握するためのコ-ルド基礎試験を行った。また、ステンレス鋼及び模擬ガラス固化体試料中の含有元素を分析対象とし、本分析法の適用性について検討を行った。本試験における主要な成果は以下のとおりである。1.今回、試作したホットセル用レ-ザアブレ-ション-ICP発光分光分析装置の測定条件の検討を行い、キャリアガス流量、レ-ザ出力などの基礎的な条件を把握することができた。(例:レ-ザ出力約1J/パルス最適キャリアガス流量約1.4L/minなど)2.上記で検討した測定条件に基づき、金属試料(ステンレス標準試料)中のクロム、マンガン、銅、チタン等の検量線を作成した結果、発光強度と各元素の含有率に良好な相関関係が見られ(各元素とも相関係数0.94以上)、本分析法を金属試料の定性・定量分析に適用できる見通しを得た。3.模擬ガラス固化体試料中の成分分析では、表面の状態(粗さ、透過率)や成分組成によって、その発光強度が著しく変動したが、適切なレ-ザ照射条件及びデ-タ処理法を選定することによって、定量できる可能性を見出した。